どうしてコインパーキングは一万円札が使えないのか? 専門業者がズバリ解説します
こんにちは!
所沢市のコインパーキング、K’s PARKです!
雪が舞うほどの寒さと思ったらその翌週には6月並みの暑さがやってきて、さらにその翌週にはまた雪がちらつくなんて意味が分かりません。
「今年の3月は三寒四温を超えて三凍四暑」なんて声もネットでは上がっていたほどですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
実はK’s PARKのにっこりブログを始める少し前、noteで記事を更新していたことがありました。
その中でも今なお読まれる記事がこちら。
「新500円玉使用不可」の機械から、お釣りとして新500円玉が出てくる理由
新500円玉が発行されて間もない頃に執筆した記事だったんですが、今でも高いPV(ページビュー)数を誇っています!
当時は新500円が使えるコインパーキングが少なかった一方で、お釣としては新500円玉が出てくる精算機が頻出していたためよく読まれていました。
コインパーキングの精算機がどのような仕組みでお釣りを出しているのか、私たち専門業者なら当然のように知っていますが一般のお客様は知りようがないですよね。
いわゆるお客様側の”あるある”を専門業者が解説したかたちになり、結果的にいろんな方の目に留まる良記事となりました。
それとは別に、これもお客様側の”あるある”のひとつとして「なんでコインパーキングは一万円札(or五千円札)が使えないんだ!」というお声をたびたび耳にします。
「〇千円の支払いをしなければいけないのに千円札しか使えないなんて不便すぎる」「そんな都合よく千円札をたくさん持ってるわけないだろ」
その気持ち、すごくよくわかります。
とはいえ、もちろん運営会社としてもワケあって高額紙幣不可とさせていただいているんですよね……。
今回はコインパーキングで一万円札が使えない理由を、運営会社側から見た視点でお話させていただきます。
コインパーキングで一万円札が使えないワケ① お釣りを用意できない
コインパーキングで一万円札が使えない理由その1として「お釣りを用意できないこと」が挙げられます。
おそらくこれがどの業者でも最大の理由ではないでしょうか。
たとえば1,000円の支払いに対して一万円札で支払った場合、9,000円のお釣りが出てこなきゃいけませんよね。
もし精算機の中にお釣りとして使う千円札が10枚しか入っていないのに9枚が出てしまったら、その後のお客様のためのお釣りとして千円札はもう出すことができません。
次のお客様のお釣りが1,000円台に収まればいいですが、そんな都合よいことはあまり考えにくいですよね。
では、1台の精算機の中にはいったい千円札を何枚入れておけばいいんでしょうか……?
仮に1箇所のコインパーキングに千円札を100枚常備させておくとしましょう。
1,000円×100枚なので10万円がお釣りとして必要になる計算です。
K’s PARKは現在240箇所以上の駐車場がありますので、10万円×240箇所の2400万円が必要になりますね。
正直言って、大手の会社さんでもない限りそんな莫大なお金は用意できません……。
またコインパーキングは定期的に集金・補充作業を行う必要があります。
常に千円札が満タン状態になるように補充するということは、精算機に保管してあるお金以外にも会社でお札を用意する必要があるということです。
いったい何枚の千円札を抱えながら仕事しなきゃいけないんだろう……と途方に暮れてしまいますよね。
このように、一口に「お釣りを用意する」ということだけでも乗り越えなければならない困難が多くあるんです。
コインパーキングで一万円札が使えないワケ② 盗難リスクが高まる
2つ目の理由は盗難リスクが高まることです。
これは1つ目の理由と重なるところがあります。
先ほどの例でいくと、1か所のコインパーキングに少なくとも10万円分のお釣りが入っていることになります(実際はお札がないのでもっと全然少ないです)
そこに悪い人から目をつけられてしまうと、それだけで盗難リスクが高まってしまいます。
どんなシチュエーションでも盗難にはもちろん遭遇したくないですが、そもそもコインパーキングは無人運営が基本なのでリスクは極力減らしたいですよね。
そのため、一万円札利用不可とすることで余計なお釣りをいれなくてよい運営にしています。
コインパーキングで一万円札が使えないワケ③ 専用機械が高価
コインパーキングで一万円札が使えない理由その3ですが、専用機械が高いことです。
実は、一般的な精算機でつかわれている金庫は千円札のみ読み取れる仕様になっています。
千円以外の高額紙幣を読み取れるようにするにはこの機械を交換しないといけないのですが、機能を上乗せするため当然高価なものになります。
1回の精算あたり〇百円という利用が多いコインパーキングにおいて、機械の支出はなるべく抑えておきたいのが正直なところ。
お客様にご不便をおかけすることにはなってしまいますが、ビジネスとして支出と収入のバランスを図るために致し方ないこととご理解いただけたらありがたいです。
また古い精算機だと「お札を入れる」部分しかないので、そもそも「お釣りのお札を出す」機能がないという点もあります。
キャッシュレス支払いができる駐車場を選んでおくのもアリ
今回はコインパーキングで一万円札が使えない理由を3つの観点からご説明してみました。
お客様にご迷惑をおかけしていることは承知の上で、少しでも運営会社側からの事情を知ってもらえたら嬉しいです。
最近では、QRコードやクレジットカードなどを使ったキャッシュレス支払いに対応した駐車場も増えてきました。
キャッシュレス決済であれば、一万円札がなくても簡単に支払いを完了させることができるので便利ですよね。
K’s PARKでは多くの駐車場や駐輪場などでキャッシュレス決済の導入を進めています!
(参考記事:QRコード決済使ってますか?K’s PARKの駐車場でもQR決済ができるようになりました!)
駐車しやすいだけでなく支払いも快適な駐車場に進化していますので、K’s PARKの看板を見かけたらぜひご利用してみてくださいね。